腰痛の治療に牽引は有効か?

2019年03月20日 原因, 治らない

kenin

痛みで曲がりにくい腰を伸ばせば気持ちよくすっきりするのでは?腰痛も治るのでは?と頭でイメージする感じでは思い描けそうですが、実際、牽引は何をどう伸ばすために有効なのでしょうか。腰痛に効果があるのでしょうか。

牽引ってどうやるの?

牽引は、整形外科やリハビリ室に置いてある機械でします。牽引台という台があり、そこに仰向けに寝ます。膝の下に三角枕みたいなのを入れ、その状態で腰にベルトみたいなものをくるっと巻いて、そのベルトを足元方向にグッと機械で引っ張っていきます。

その引っ張る力を20キロ、30キロ、その人の体重の半分ぐらいとかが決められ、医者が「その方は牽引25キロで」と指示し、「わかりました」と言ってリハビリのスタッフが機械を操作します。

牽引で椎間板が伸びるのか?

椎間板が狭くなってきた人の椎間板を上下方向に引き伸ばしていくので、また広くなっていくというようなイメージが、牽引にはあります。が、そもそも椎間板は簡単に広がっていくものではありません。解剖実験とか、解剖実習とかした人にはわかりますが、ヒトの椎間板はかなり硬いもので、引っ張ったら伸びるものではありません。

伸びたとしても、また立ち上がって体重がかかったらまたへこむのではという反論もあり、あまり効果がないと最近では言われています。牽引は物理療法という得点が採れるので処方するといったことも実はあります。

牽引で効果がある場合もある

椎間板は伸びませんが、周りの筋肉がストレッチされるということはあるでしょう。背骨の周りを支えて緊張し続けている筋肉が牽引によって引っ張られてストレッチされて気持ちいいとか、少し血流が改善するという可能性はあるでしょう。

ただ、これは仰向けになって布団で寝るだけでも十分ということもいえます。それどころか牽引は、機械を使って伸ばすので必要以上に引っ張りすぎてしまうこともあるのです。

牽引の強さに注意

牽引を受けてかえって悪化したということも実はあります。

牽引は、何キロという単位で引っ張る強さを調整できます。たとえば20キロで、25キロでという言い方をします。患者さんの中には、腰にかなりのしんどさを感じていて軽い重さでやっても何も感じないからもっと強くしてほしいと言う人も中にはいます。で、先生がそれにこたえて重くするということもあります。

すると、その牽引力が強すぎて、立った時に急に脱力して立てなくなる、腰が抜けるような感じになる人が少なからずいます。時間が長すぎたり、強さが強すぎたりした場合にこれはよく起こり、正直、危険です。人によってはそれが原因で悪化していきます。

牽引の長さや加減のしかた

あくまでその人によりますが、時間は5分、10分であれば問題ないでしょう。が、20分を超えると上記のような立ったとたんに腰が抜けるということが起こることもあるので注意が必要です。

また引っ張り方も加減しなければいけません。たとえば15分引っ張るとして、ずっと引っ張り続ける方法もありますが、10秒引っ張って10秒戻ってというのを繰り返して15分といった設定のしかたもできます。

とはいえ、ずっと牽引をし続けている人はどんどん鈍感になっていくという事実もあり、ちょうどいい加減というのは難しいものです。マッサージも強くやらないと効かなくなってくるのと同じで、牽引もやり続けるうちにどんどん強さを求め、気づいた時には本来自分が必要としていた以上の強さかけるようになってしまう。結果、立ち上がった時にはもう自分の力では支えきれなくなって、腰が抜けるような状態になるという方を多く目にします。

やりすぎにはくれぐれも注意した方がいいでしょう。

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