腰痛にはテニスボールが効く?そのメカニズムへの誤解とは

2017年11月30日 セルフケア

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腰痛対策として「テニスボール」を使うという方法を、巷でよく耳にするようになりました。お値段も比較的安価で手に入りやすいものですし、家にあるという方も多いでしょうから、もしそれが本当ならぜひ試してみたいですよね。ただ、長年腰痛を見てきたプロとしては、いろいろと思うことがあります。今回はそんなテニスボールを使った腰痛対策についてお話ししましょう。

               

なぜ「テニスボール」なのでしょうか?

そもそも、テニスボールを使った腰痛対策法はなぜ生まれたのでしょうか。先にも書きましたが、まずは手に入りやすい身近なものであるということが1つの理由でしょう。

また、ゴルフボールでは硬すぎるし、小さすぎる。サッカーボールだと大きすぎる、といった取捨選択によりテニスボールになったのだと思われます。そのうえ、テニスボールはかなり丈夫。ほど良い硬さがありつつ、表面はちょっとふわっとしていて、感触も悪くない。イメージ的にも可愛らしいことから、選ばれたということもあるかもしれませんね。

テニスボールを使った腰痛対策のやり方としては、テニスボールに体重をかけて、腰に刺激を与えるというものになります。これは、腰痛対策として有効なのでしょうか。

テニスボールの腰痛対策は、プロとしておすすめ?

プロとして、腰痛対策にテニスボールが有効なのかどうかを問われたら、私個人としては正直あまりおすすめではありません。それならば「バランスボール」や「ストレッチポール」などを試してみるほうが、より安心だと思っています。



確かにテニスボールが腰痛対策に有効だと言っている専門家もいるので、絶対に悪いとは言いません。ただ、そのメカニズムについては今一度考えてみてほしいのです。

「バランスボール」や「ストレッチポール」は、インナーマッスルを鍛えることで姿勢を安定させ、腰に負担をかけないようにする有効なツールです。一方でテニスボールを利用した腰痛対策は、腰の痛いところにテニスボールを当ててその上に寝転ぶことで、指圧のように患部に刺激を与えるものになります。

それは、「痛いところを押されて、痛気持ちいい」という感覚になるだけなのです。ある程度楽にはなると思いますが、痛み止めのようにその場しのぎの側面があります。長い目で見ると、慢性症状を生み出す危険性もあるので、私個人としては賛成しない腰痛対策です。

テニスボールを使った腰痛対策をすると、どうなる?

何かしらの理由があって、痛み止めの感覚でその場しのぎの腰痛対策がしたいという場合に限っては、テニスボールを使った腰痛対策を試みるのも良いでしょう。ただし、これを続けることで「腰痛が治る」という考えには疑問があります。

指圧のような刺激を与えることは、そのときはすごく痛気持ちいいものです。しかし、時間が経つとまた痛みが出てきてしまいます。それは腰痛が治ったというよりも、もともとある痛みを新たな痛みで覆い隠し、忘れさせるようなもの。「脳の上書き」と言いますが、新たな痛みを「気持ちいい」と勘違いしているだけで、痛み止めの一種なのです。長い目で見れば、より強い刺激を求めるようになる危険性が懸念されます。

まとめ

「バランスボール」や「ストレッチポール」は、やり方さえ間違わなければあまり害にはなりません。しかし、テニスボールを使った腰痛対策は、一般的に言われている使い方をすると害になる可能性があります。これは痛いところを刺激して感覚を麻痺させる痛み止めのようなもので、より強い刺激を求めて慢性化していく危険性も秘めているのです。自己判断で行うのは難しい方法だということを、ぜひ覚えておいてください。

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